fc2ブログ
2020年6月10日 「教育を受ける権利の保障」についての要望書
2020年6月10日

「教育を受ける権利の保障」についての要望書

ZENKO兵庫


憲法26条
1 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。


教育基本法
第3条 (教育の機会均等)
 すべて国民は、ひとしく、その能力に応ずる教育を受ける機会を与えられなければならないものであつて、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によつて、教育上差別されない。
2 国及び地方公共団体は、能力があるにもかかわらず、経済的理由によつて修学困難な者に対して、奨学の方法を講じなければならない。



 日本国憲法26条と教育基本法3条で「すべての子どもは等しく教育を受ける権利がある。」「親が教育を受けさせる義務があると同時に、国や地方公共団体が教育の条件を整備する義務を負う。義務教育は無償である」とされている。

 3月2日から約3か月にも及ぶ小中学校、高等学校の休校が続き、街から子どもたちの声が聞こえなくなり、笑顔まで見る機会がなくなりました。親たちは補償なき休業や自粛に苦しめられ、子どもたちが等しく学ぶ権利や友と心を通わす日々を奪われた3か月でもありました。
 スウェーデンでは高大学校以外の休校措置を取らずに新型コロナ感染防止に努め、0歳から19歳の子どもたちの陽性率が一番低いとの調査結果が出ています。科学的知見をもとに発せられていなかった日本政府の休校措置の中で、子どもの教育を受ける権利が保障されず、国や地方公共団体の教育を受けさせる義務が遂行されなかったことに、強い疑念を抱きます。
 以下この3か月にも及ぶ休校措置禍の子どもの実情から、学校の本格的再開と運営に向けた質問と要望を示します。

(1)心のケアを担当する先生の学年1名以上の全校複数配置をすべての学校に要望します。
 事例(休校中両親が仕事のため不在で祖母に見守られていた小学校低学年の児童が、何度も母親の仕事場に電話をかけるなど、普段見られなかった不安定な状態が続いた。こんな時学校からの訪問や登校日などがあれば不安も少し解消されるのにと祖母は訴えていました。)
質問…休校中の児童生徒の実態把握をどのような方法で実施していたのでしょうか。
・短縮授業など慣らし登校を経て、本格的授業再開の流れになると思われますが、性急な授業実施ではなく、多様な生活状況の児童・生徒の不安や恐怖心を和らげる学校での対応が何よりも必要と考えられます。心のケアを担当する先生の学年1名以上の全校複数配置をすべての学校に要望します。

(2)暫定的な少人数クラスと教員の臨時任用でなく、恒常的な20人学級と教員の増員を要望します。地方公共団体として、国にも切実な要望を上げていただきたい。
 事例(休校中多くの課題を与えられ、それを一人で四苦八苦しながら取り組む子や普段勉強を苦手としていた子どもが親に勉強をきつく迫られ、家におりづらくなった子もいます。)
質問…学校全面再開に向けて密を避けて、様々な不安を抱く子どもたちにどのような教室体制、教員体制を準備されているのでしょうか。
・すべての子どもが、能力に応じて等しく教育を受ける権利があるにも関わらず、その機会を3か月にも及んで奪われてきたのです。等しく学ぶ機会の保障といまだ終息しない新型コロナ感染防止に向けて密を避けることも考えあわせ、そして何よりも一人一人の子どもに今まで以上に丁寧に対応していく必要があります。
 したがって一時的な措置ではなく、恒久的に20人学級と教員の定数増員が急務です。地方公共団体として、国にも切実な要望を上げていただきたいと考えます。

(3)子どもたちの健康で文化的な生活を保障するための学校給食の早期開始と感染防止のための消毒液やマスクの各学校の全児童生徒への配置と配布を要望します。子ども食堂への助成の継続を求めます。
質問…3密を避けての給食をいつからどのように運営するのでしょうか。また3密を避けるための困難が予想される音楽や体育の授業をどのような体制で保障されるのでしょうか。
・子どもたちの健やかな成長に必要な食育である栄養バランスの整った給食の機会が、この3か月間奪われてきました。子どもの貧困が増えている中、休校中の子ども食堂の弁当配達が唯一の栄養源になった子どももいます。子ども食堂への助成がやっと実現したのでぜひ継続支援をお願いします。
・また消毒液やマスクがいまだに入手困難ですし、入手できたとしても高額になっています。公衆衛生上学校現場でも必要不可欠のものです。消毒液やマスクは全員分公的に恒常的に補償すべきです。

(4)より手厚い対応が必要な学校に登校しづらい子どもたちや「障がい」を持つ子どもやコミュニケーションが取りづらい子どもたちに対応する教員と支援員の増員を要望します。
 事例(学校に行きづらい子どもの中には、親が学校に行かせたいという思いが強くて、家でも気が休まらず孤立している子どもがいます。そういう子どもにとって、休校中は自分の思いを出せる居場所がない状態です。学校再開後、とにかく登校させるために働きかけるのではなく、子どもの話を聞き、気持ちを尊重して先生と子どもとの関係をつくってほしいです。)
・手厚い対応が必要な子どもたちは、環境の変化に対応するのに信頼関係に基づいたコミュニケーションや時間と多様な手立てが必要です。そのためには今まで以上の教員と支援員の増員が不可欠です。

(5)(1)~(4)の要望を実現するために、教育予算の増額を要望します。地方公共団体として国に不要不急の軍事費を削って教育予算を増額するように要望を出してください。
・次世代の未来は、「命や暮らし、人権、教育が尊重される社会」にしていくことを示すのが、私たち大人の責任ではないでしょうか。
以上
スポンサーサイト



[2020/06/12 00:21] | 未分類 | コメント(0) |
2020年5月29日 介護事業所における感染対策について、介護保険課に要請しました。
 2020年5月29日 介護事業所における感染対策について、介護保険課に要請しました。
 ZENKO兵庫4名が要請に伺い、介護保険課長、係長が対応されました。


2020年5月29日

新型コロナウイルス感染症及びそれに伴う行政措置に対する要望書

西宮市長 石井 登志郎 様
ZENKO兵庫

 新型コロナウイルス感染症に対して日頃からのご尽力いただきありがとうございます。
 政府による兵庫県に対する緊急事態宣言が5月21日に解除されましたが、マスクや消毒液など感染防護の物資が不足している中、社会が動き出していくことで感染リスクが高まるのではないかという大きな不安を介護従事者は抱いています。
 また、重症で入院中の患者やPCR検査で陽性と判断される数も顕著に減少していますが、介護事業所においては、感染症の恐怖は去ったわけではありません。
 今後、秋冬にかけて第2波が起こりうると危惧しております。
 よって、今後も、高齢者の命と介護従事者の安全を守って頂く為に、下記の現場からの要請にお答えいただきたく存じます。


  1. 全ての福祉、介護事業所の職員、利用者さんに対して有効性の認められた検査を実施してください。
     私たちは、感染の恐怖と利用者さんに感染させてしまうかもしれない不安を抱えながら業務をしています。恐怖に怯え、不安を抱えながらのサービスは提供する側にとっても利用する側にとってもいい状態とはいいがたいと思われます。
     ウイルスの恐怖におびえることなくサービスを提供できる環境を行政は整える義務があります。速やかに福祉、介護事業所で働く職員、利用者さんたちを対象に、有効性の認められた検査(PCR検査、抗体検査、抗原検査)を実施し、不安・恐怖を軽減、払拭するよう強く求めます。
     万が一感染が発生した場合にスムーズに適切な医療が受けられることや十分なバックアップ体制を整えることを求めます。

  2. 消毒液やマスクなどの衛生用品や感染防止の為の購入費、施設整備費などは行政の負担でお願い致します。
     コロナウイルスが猛威をふるい始めてから、行政は感染防止に関するマニュアルや通知をいくつも出しています。しかし、マスクや消毒液の入手は当初より個々の事業所任せでした。5月15日に厚生労働省より「介護サービス事業所等におけるサービス継続支援事業」が通知されました。今後、「第2波」やパンデミックも見据え、消毒液、マスク、体温計、非接触赤外線体温計などの感染予防にかかる費用は公費による負担でお願い致します。職員を守ることは、利用者さんの命を守ることに繋がります。

  3. 介護職員への危険手当、さらなる待遇改善を要望致します。
     感染拡大期にも仕事を止めることができない福祉、介護事業所は常に、感染者を出したらいけないというプレッシャーを抱えながら仕事をしています。介護は身体的接触が避けられない現場です。密室での入浴介護、耳の聞こえにくい高齢者には耳元で話をする、対話を楽しむ、歌をうたうなどが利用者さんとの日常の過ごし方です。
     人による支援があってこそ、高齢者の尊厳ある暮らしが守られます。持続支援事業であるのなら、介護従事者が安心して働けるような環境整備や手当の支給を強く求めます。
     さらに、いまだ低賃金にとどまっている福祉、介護職の大幅な待遇改善を求めます。
以上

[2020/06/12 00:05] | 未分類 | コメント(0) |
西宮市の新型コロナウイルス感染症関連情報
西宮市の新型コロナウイルス感染症関連情報は、こちらに掲載されています。
https://www.nishi.or.jp/kurashi/anshin/infomation/k_000112444.html
[2020/06/11 23:55] | 未分類 | コメント(0) |
5月13日に差し替えられた西宮市の「新型コロナ相談対応フローチャート(5月8日現在)」
西宮市ホームページに掲載されていた、新型コロナ相談対応フローチャートから「肺炎」の文字がやっとなくなりました。

本来は、5月8日時点で修正しておかないといけないのに、13日になって、ZENKO兵庫がこのブログで問題を追及してから、こっそり西宮市保健所がホームページ掲載内容を差し替えていました。

★ これで肺炎症状がなくても、「医師の総合的な判断で」PCR検査を受けることができることが、はっきり公表されました。

新型コロナの心配があったら、迷わず、すぐにかかりつけ医に相談して、保健所にもPCR検査を要求しましょう。
このブログで書いてきたとおり、保健所は検査に消極的です。きっちり要求しないとPCR検査してもらえません。

【5月13日に差し替えられたフローチャート】
5月13日時点_コロナ相談フロー(西宮市保健所)

[2020/05/14 08:25] | 未分類 | コメント(0) |
PCR検査を拡大しようとしない西宮市保健所の姿勢
5月8日、厚生労働省は、新型コロナウイルスのPCR検査について新たな相談の目安を公表しました。「37度5分以上の発熱が4日以上」の表現を削除して、症状があればすぐに相談するように変更されました。
このことは、5月8日付で厚生労働省から「事務連絡」として正式に通知されました。この事務連絡の別添には「これまで通り、検査については医師が個別に判断します」と書かれていますが、通知の本文に、「その方の状況をふまえ、柔軟に判断を行っていただきますようお願い致します。」と明記されています。これは、“必要な検査が受けられなかった”という多くの声を受けて、厚生労働者が各保健所に対して、柔軟な対応を求めたものです。

【厚生労働省】
事務連絡「新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安について」
事務連絡の別添

西宮市ホームページの記載がどのように変更されたか確認したところ、今回の厚生労働省「事務連絡」があっても、PCR検査を拡大しようとしない西宮市保健所の姿勢が明らかになりました。
PCR検査について、柔軟な対応をする姿勢がない「相談対応フローチャート」のままなのです。
https://www.nishi.or.jp/kenko/hokenjojoho/kansensho/oshirase/kononasoudan.html

5月8日付けで更新されたフローチャートと、それ以前のフローチャートを下記に掲載します。
変わっているのは、左上の「相談の目安」のところだけです。
保健所の中での、PCR検査の判断方法は、全く変わっていません。

西宮市保健所が「国の指針の通りに実施」と言うのであれば、最低限、「その方の状況をふまえ、柔軟に判断を行う」という一文を挿入すべきだと考えます。それすら、西宮市保健所はフローチャートに盛り込みませんでした。

ZENKO兵庫は、「医師が検査が必要だと判断した人は、肺炎症状の有無に関わらず全員検査すること」「医療機関や介護施設などから感染拡大防止のために検査依頼があった場合は検査すること」を求めてきました。これは、コロナ感染症の拡大防止のために必要な検査ですが、国の指針に書き込まれていないことが西宮市保健所が検査を断る理由になっていました。
しかし今回、国が事務連絡で「柔軟に判断を行うこと」を求めています。当初から、和歌山県などは国の指針を超えてPCR検査を実施してきており、西宮市もやろうと思えばできるはずです。

「国の指針の通りに実施します」と言いながら、国が求めている「柔軟な対応」すら盛り込まないという西宮市保健所の“検査やる気がない姿勢”について、引き続き追及していきたいと考えています。
西宮市保健所も今とても忙しい、とは聞いていますが、これで市民の命・健康が守られるのでしょうか。


【5月8日に更新されたフローチャート】
5月9日時点_コロナ相談フロー(西宮市保健所)

【以前のフローチャート】
3月5日時点_コロナ相談フロー(西宮市保健所)







[2020/05/13 09:34] | 未分類 | コメント(0) |
| ホーム | 次のページ
平和と民主主義をめざす全国交歓会(ZENKO)・兵庫


平和と民主主義をめざす全国交歓会(ZENKO)でつながった兵庫県在住・在勤のメンバーが日ごろ集まって活動しています。

プロフィール

zenko兵庫

Author:zenko兵庫
 [平和と民主主義をめざす全国交歓会]は1970年に結成し、毎年夏(概ね7月末)、国内外からゲストを招き、様々な活動交流を深めています(結成当時は[働く青年の全国交歓会]の名称でしたが、1999年に現在の名称になりました。略称は「全交」ですが、近年は国際連帯が深まり「ZENKO」の略称をよく使っています)。
 [ZENKO・兵庫]は、ZENKOでつながった兵庫県在住・在勤のメンバーが日ごろ集まって活動しています。

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR